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税の基本原則



私達が国や地方自治体に納めている税は、むやみやたらと徴収されている訳ではありません。近代、人々が税の制度を定めていくなかで、経済学・財政学など学問の発達に伴って税の正しい形やあるべき姿が考え続けられており、それによって日本を含めた先進諸国では「税の基本原則」が理念として守られ、厳粛に管理・運営されています。ここでは現在考えられている税の基本原則について紹介するのと同時に、世界的に有名な学者とそれぞれが考えた原則について簡単にご紹介します。

税に求められる3つの要素

税に求められる3つの要素

近代に国家と税の形が成熟していくなかで、多くの学者が税の基本原則について考え著書などにまとめてきました。税の基本原則をまとめた学者としてはアダム・スミス、アドルフ・ワグナー、リチャード・マスグレイブの3名が有名ですが、彼らがまとめた原則を要約すると、概ね公平・中立・簡素の3点に整理できると考えられています。これらは必ずしも共存できるものではなく、いずれかに偏ってしまうことがあり得るものですが、公平・中立・簡素の3点を基本原則として、常に税制度をチェックし続けることが重要です。

税は公平であるべき
学者によって「公平」または「公正」など言葉に若干の違いはありますが、税が公平であるべきというのは共通した考え方です。つまり、特定の層のみ免税とするなど、税に関して特権階級を作ることは厳禁だとしています。なお、公平というのは税額について同額という意味ではなく、多く負担できる人は多く、少ししか負担できない人は少なく、各人の能力に比例した税額・税率を定めることが「公平」だと考えられています。
税は中立であるべき
税の徴収は国などが好き勝手に行なってはならず、あくまで中立的に行なうべきだというのも、著名な学者の共通した見解です。反面教師として、近代よりも以前には国を運営する君主などの都合によって急な税が課せられていたことが挙げられます。中立性を示すものとしては法律の制定があります。国民の代表である国会議員によってまず税に関する法律が定められて国民に交付され、やがて実施されるという経緯を経ることによって、一定の中立性を確保しています。また、税の納付時期や方法、額が明白であることも求められる中立性のひとつです。
税は簡素であるべき
納税の方法について、できるだけ簡単にすべきというのも、著名な学者が異口同音に唱える原則のひとつです。つまり納税するたびに面倒な手順を必要とすることは効率的ではない、ということです。また、税は余分に集めることなく、可能な限り最小限に抑えるべきというのも、多くの学者に共通した見解です。

租税の基本原則をまとめた世界的に著名な学者

18世紀から20世紀にかけて税に関する学問は発展し、ここで紹介した基本原則は固まりました。現在著名な学者として語られているのは次の3名です。

アダム・スミス

イギリスの経済学者・神学者・哲学者であるアダム・スミスは「経済学の父」とも呼ばれており、経済学の入門書として知られる「国富論」を著していることでも知られています。アダム・スミスは著書のなかで、税に関する4原則として「公平の原則」「明確の原則」「便宜の原則」「最小微税費の原則」をまとめています。

アドルフ・ワグナー

ドイツの経済学者・財政学者であるアドルフ・ワグナーは、国民総生産(GDP)の増大に伴って国費の支出が増加する法則を「ワグナーの法則」として提唱した学者です。税に関しては4大原則・9原則をまとめており、「財政政策上の原則(課税の十分性、課税の弾力性)」「国民経済上の原則(正しい税源の選択、正しい税種の選択)」「公正の原則(課税の普遍性、課税の公平性)」「租税行政上の原則(課税の明確性、課税の便宜性、最小微税費への努力)」としています。

リチャード・マスグレイブ

20世紀の後半から21世紀にかけて活躍したアメリカの経済学者、リチャード・マスグレイブは税の基本原則として次の7条件を挙げています。「十分性」「公平」「負担者」「中立(効率性)」「経済の安定と成長」「明確性」「費用最小」。