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ユニークな税「渋滞税」



世界各国には個性的な税制度が導入されている例があり、その税の仕組みや導入の経緯、税導入による社会的作用などは、税を考える上で大いに参考になります。ここではそうした世界にあるユニークな税のなかから、イギリスのロンドン市で採用されている渋滞税についてご紹介します。交通渋滞に関連して誕生し、継続され続けているこの税は、どんな仕組みで運用され、どんな効果が出ているのでしょうか。渋滞の多い日本の大都市圏にとっては他人事ではないかも知れません。

渋滞税とは

渋滞税とは

イギリスのロンドン市では「コンジェスチョン・チャージ(Congestion charge)」というユニークな税が導入されており、「Congestion」とは渋滞を表す言葉であることから「渋滞税」などと呼ばれています。ロンドン市内にはコンジェスチョン・チャージが設定されている地域が「C」をデザインした標識などで明示されており、そのエリアを自動車で通行する場合には1日ごとにこの税金を支払う必要があります。なお、夜間の時間帯と祝日は非課税とされており、また、ハイブリッドカー、電気自動車といった環境負荷が少ないと判断された自動車や、バス、タクシーなどの公共交通機関は渋滞税が免除されています。さらに、自動二輪車についても非課税です。旅行などでロンドンを訪れ、レンタカーを利用した旅行者の場合でも該当エリアを自動車で通行する場合には税の支払いが必要であり、また、該当エリア内に住んでいる人も90%引きではありますが納税が必要です。

渋滞税の税額と納税方法

渋滞税の導入当初は1日あたり5ポンドとして設定されていましたが、2005年(平成12年)7月4日からは1日8ポンドに増税され、2011年(平成23年)1月4日以降は課税エリアが縮小された一方で1日あたり10ポンドに増税されました。渋滞税の納税方法には様々な方法が用意されています。街中に設置された専用機器で支払う方法の他に、指定商店での支払い、インターネットや携帯電話を利用した振り込み、自動引き落としなどがあり、また事前の一括払いも可能とされています。該当エリアを通行する場合には、当日までにこうした所定の方法で納税する必要があります。

渋滞税が導入された背景

2003年(平成15年)2月17日、当時のロンドン市長によって導入されたのが渋滞税の始まりです。それまで、イギリスにある都市のなかでもロンドン市は特に日常的な渋滞がひどく、自動車がまともな速度で通行できない事態が続いていたため、渋滞を改善するために渋滞税が導入された経緯があります。なお、渋滞税で徴収された税金はロンドン市によって公共交通システム改善のために使われることになっています。

違反者の判別方法

渋滞税を支払うことにより渋滞税管理用のデータベースに自動車のナンバープレートが登録されます。そして、ロンドン市では監視カメラによって自動車のナンバープレートが逐一チェックされており、データベースとの照会によって税の支払いが確認できない場合には未払いと判断されます。そして、当日の24時までに納税しない場合には罰金が加算され、渋滞税と罰金が請求書として届けられます。

渋滞税導入の効果

渋滞税の導入により、ロンドン市の渋滞は30%緩和され、交通量が15%減少したとロンドン交通局は発表しており、一定の効果が出ていると考えられています。なお、イギリスにある他の都市圏では、ロンドン市の結果を見て導入を検討している都市も多いようです。