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ユニークな税「犬税」



日本人の感覚ではユニークだと感じる税も、その国の人にとっては当然なものとして運用されている場合があります。そんな個性的な税のひとつが、ペットである犬を課税対象とする通称「犬税」です。実は昔の日本にも犬税はありましたが、現在日本では犬の飼育に際して特に税負担は必要とされていません。海外で採用されている犬税とはどんなもので、どんな狙いで導入されているのでしょうか。ここではドイツで採用されている犬税を中心に、詳しくご紹介します。

ドイツにおける犬税の仕組み

ドイツにおける犬税の仕組み

犬税の仕組みを上手に運用している国の代表例はドイツです。ドイツでは犬税の納付が州ごとに義務付けられており、犬の飼い主は年に1度、飼育している犬の頭数に応じて税金を納めることが定められています。税額は州によって異なりますが、ベルリンの例では1頭目で120ユーロ、2頭目からは180ユーロが税額です。つまり、犬を2頭飼っていれば年間300ユーロ、3頭飼っていれば年間480ユーロもの納税義務があることになります。この税額設定は世界的に見ても高いのが特徴です。また、犬税を納めれば犬札を受け取ることができ、受け取った札は犬の首輪に装着することも定められています。

犬税によるメリット

犬税によって徴収された税金は、犬のフン害によって汚された街の清掃費用として使われるなど、主に犬や愛犬家にかかわる費用のために使われています。また、税としてある程度の税金を飼い主に課していることで、安易に犬を飼育しようとする人が減り、適正に犬が管理されているという実態もあるようです。ドイツでは無闇に犬が繁殖されることはなく、また犬の迷子などがあっても犬札からすぐに飼い主が判明します。ドイツでは犬税があることにより、犬の不幸が最小限になっていると考えられます。

犬税を採用している国々

ドイツと同じように犬税を採用している国としては、オーストリア、オランダ、チェコ、スイス、フィンランドなどがあります。また日本の近くにある中国では、税制度ではありませんが各省によって犬の登録料が設定されており、犬を飼育する場合には1頭あたり所定の料金を支払う必要があります。ただし、この登録料を免れようとして、隠れて犬を飼育する場合も多いようです。

日本と犬税

現代日本人の感覚では、犬税をユニークな税だと感じるかも知れませんが、実は日本でも1982年(昭和57年)までは犬税が実在していました。昭和の中頃には全国で約2,700もの市町村で犬税が採用されており、税制度がある地域で犬を飼う世帯は、ドイツの例と同じように犬1頭あたりの税金を負担していました。しかし、日本の犬税はやがて徐々に廃止されていき、最終的には長野県東筑摩郡四賀村を最後として、日本から犬税はなくなりました。近年になって犬税の復活が議論されたこともありますが、多くの反対を受けて実現には至っていません。なお、江戸時代にも犬税と呼ばれる税がありましたが、これは野犬を収容する施設を運営する目的で住人に対して課せられていた税であり、飼い主が負担する税制度とは仕組みが異なります。「犬将軍」と呼ばれた徳川綱吉の時代に、犬が大切にされすぎて野犬が増加したため、それらを収容しておくために、こうした施設と税が必要だったという訳です。