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国税局・税務署情報(秋)

秋の国税局・税務署情報



秋は文学や映画に触れる機会が増える季節ですが、これらの中で登場する「タックス・ヘイブン」というキーワードをよく耳にします。ここでは、この「タックス・ヘイブン」について解説します。

「タックス・ヘイブン」とは

「タックス・ヘイブン」とは

ニュースや新聞などで目や耳にする「タックス・ヘイブン」。特に2016年(平成28年)の4月に世界を揺るがす大ニュースとして報道された「パナマ文書」以来、タックス・ヘイブンに大きな注目が集まりました。この「タックス・ヘイブン」とは、所得税や法人税、資産課税、相続税などの一定の課税が極めて低い、または完全に免除される国や地域のことを指し、租税回避地や低課税地域とも呼ばれます。

「タックス・ヘイブン」の代表的な場所として、英国領のケイマン諸島やバージン諸島といったカリブの島国がよく挙げられますが、実はアメリカのデラウェア州も租税回避地として有名です。この「タックス・ヘイブン」は、本国からの取り締まりが困難であるため、そこに目を付けたマフィアや暴力団が、麻薬取引、脱税、粉飾決算などの犯罪によって得られた資金の出所を分からなくするため、架空または他人名義の金融機関口座などを利用して、資金を大量に流入したり、転々と送金を繰り返したりと、「マネーロンダリング」の温床にもなっています。

この「タックス・ヘイブン」を各国の富裕層や企業が利用する大きな理由は、節税のためです。実際に日本の税率にしたがって税金を納めるのと比較し、「タックス・ヘイブン」にペーパーカンパニーを作り、そこで税金の申告をした方が支払う税金の額が少なくなります。税務申告の内容に虚偽がなければ、この行為自体に違法性はないというケースが多く、前述のパナマ文書に名前が記載されていた日本の企業の多くは日本の法律には抵触していません。しかしながら、国民にとっては本来日本に納められ、私たちの暮らしを支えるはずの税金が他国へ流出したことにより、心情的に大きな反感を抱く人も多くいます。

また、「タックス・ヘイブン」の利用目的に相続税の回避も挙げられます。巨額の資産を保有する資産家の子息は、資産を相続する場合、莫大な相続税が発生しますが、その資産家家族が丸ごと海外へ移住し、その場所に居住し続けるのであれば「タックス・ヘイブン」を利用して相続税を回避することが可能です。

もちろん「パナマ文書」に記載されていた企業同様、法に触れてなくとも心情的に反発されることはありますが、これは日本の法律が認めているため法的には何の問題もないというのが現実です。しかし、日本に住んでいながら資産だけを海外に逃がして実質的に相続しているケースもあり、これを意図的に行なった場合は脱税にあたります。

「タックス・ヘイブン」の国々が税金を取らない理由

日本では、国民や企業が支払う税金によって各種サービスが成り立っていますが、税金が著しく低い、もしくは存在しない「タックス・ヘイブン」の国々では、一体どのように国家が運営されているのでしょうか。

「タックス・ヘイブン」の国々は、貧しい島国や小国が大半で、そもそもの税収がほとんどありません。このため、税率を下げても失うものは少ないのです。それに対し、様々な税率を下げることによって得られるメリットは大きく、法人税を下げれば、海外企業の誘致や、企業の増加による雇用が創出できる他、所得税や相続税を無税化することにより、海外から資産家が移住し、高級品を中心に消費の活性化が見込めます。さらに資産課税を無くすことによって、各国から莫大な資金が集まり、多くの金融機関が進出する可能性が高まるのです。このため、貧しい島国や小国が「タックス・ヘイブン」化することは、国民生活を向上させるための合理的な方法と言えます。

「タックス・ヘイブン」対策税制って?

自国のために使われるべき税金が他国に流れないよう、日本では「租税特別措置法」で対策税制が定められています。この税制は「タックス・ヘイブン」に子会社を作って所得を貯め、課税逃れをされないよう、子会社の所得を日本の親会社の所得とみなして課税する制度で、現在は現地の税率20%以下が対象となっています。

しかし適用除外の規定もあり、製造業の場合は、同一国内で自前の工場などの施設を持ち、事業を管理・運営する実態などがあれば適用されません。また、卸売業や銀行業、金融取引業、水運業、航空運送業なども一定の条件を満たせば除外されます。

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毎年11月11日から17日の1週間は「税を考える週間」です。これは、国税庁が国民に広く税の仕組みや目的などを考えてもらい、税に対する理解を深めてもらうと共に、納税の必要性や意識高揚を図ることを目的とする期間です。そこで、私たちの身近な税を取り上げてみましょう。

所得税

所得税

所得税は、労働者や不動産業を営むなど、何らかの所得がある人にかかる国税です。課税対象期間は、その年の1月1日から12月31日までの1年間で、会社員の場合は、勤め先での給料から天引きされ、年末調整を経て1年の所得が確定します。自営業者や退職者は、1年間の所得を計算して自己申告する必要があり、確定申告で所得税が確定します。所得税は個人だけでなく、企業など法人にも課せられます。

所得税の対象となる所得の種類は、給与所得や事業所得の他に、利子所得、不動産所得、配当所得など10種類があり、所得によって計算方法や確定申告の必要・不必要が異なります。

所得税の課税方法は「総合課税」と「分離課税」の2種類があり、所得の種類によってそれぞれ違います。総合課税では、1年のすべての所得を合計した総所得金額に対して、ひとつの税率で税額が決まる一方、分離課税は、総合課税と切り離して個別に決められた税率で税額が決まります。所得税を計算するときは、収入から必要経費や損失、所得控除を差し引いた金額とし、残りの金額が課税の対象になります。所得控除には、医療費控除や配偶者控除、扶養控除など全部で15種類あり、一定の条件を満たしていれば所得控除が受けられ、税の負担が軽くなります。

相続税

相続税は、親や兄弟などの財産を受け継ぐときにかかる税金のことで、「財産」とは、預貯金や有価証券、不動産などを指します。相続については、すべての財産を引き継ぐ「単純承認」、債務の責任範囲を自分が得る財産の範囲に止める「限定承認」、すべての財産を相続しない「相続放棄」の3つの選択肢があります。相続人は配偶者、子ども、両親、兄弟などに限定され、配偶者は無条件で相続人になれますが、その他の親族は相続順位が決まっており、相続順位によって相続割合も変わってきます。

相続税の総額は、実際の遺産分割に関係なく、遺産総額と法定相続人と法定相続分によって算出されます。その上で、相続税の総額を実際の相続割合に応じて分け、相続人それぞれの相続税額を算出します。

相続税にも基礎控除や軽減が定められており、実際の税額は、相続総額から基礎控除額など税額控除額を差し引いた金額となります。基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数となり、配偶者と子どもが2人いる場合は、4,200万円までは無税となります。税額の軽減としては配偶者控除、贈与税控除、未成年者控除、障害者控除などがあります。

相続税の申告は、遺産総額が基礎控除額を超えている場合に、税務署から相続人の代表宛てに通知が送られてきます。通常は、被相続人の死亡日の翌日から10ヵ月以内に申告しなければなりません。期限内に申告しなかったときは、無申告加算税が課せられます。申告先は、相続人の住所ではなく被相続人の死亡時の住所地の所轄税務署となります。

贈与税

親や祖父母が、財産を子どもや孫に名義を変えると、子や孫への贈与が行なわれたものとして贈与税がかかります。贈与税は、贈与を受けた財産の価額から基礎控除額(110万円)に税率をかけたもので金額が決まります。贈与も法律行為のひとつと見なされ、預貯金や不動産などの名義変更があれば、贈与税がかかると考えられます。ただし、婚姻期間が20年以上など、一定条件を満たせば、最高2,000万円までの配偶者控除が受けられます。

その年に基礎控除額の110万円を超える財産の贈与を受けたときは、翌年2月1日から3月15日の間に住所地の税務署に贈与税申告書を提出して、該当する税額を納付しなければなりません。例え、配偶者控除で税額がゼロになっても、申告は必要となりますので、注意しましょう。


日本に初めて税関が開設された日を記念する「税関記念日」は、海外との貿易やビジネスを発展させた日でもあります。ビジネスが幅広くなることに伴って、正しく税金が収納されているかをチェックする必要もあります。

税関記念日(11月28日)

税関記念日(11月28日)

国際的な流通を管理する税関は、1872年(明治5年)11月28日に誕生し、この日を「税関記念日」と制定しています。全国の税関では、この日を中心に、税関の役割や業務について国民に広く理解してもらうと共に、日頃の税関業務に協力してもらうため、全国各地で様々なイベントを開催します。イベントの主な内容としては、不正商品の展示、密輸手口の紹介、海外旅行時の税関手続きの相談、麻薬探知犬のデモンストレーションなどが実施されます。

税関の歴史を紐解くと、江戸時代末期まで遡ります。徳川幕府は、鎖国政策によって日本と外国を結ぶ港を長崎の出島だけに限定していました。しかし、1854年(安政元年)に日米和親条約を結ぶと、諸外国から開国への働きがあり、次々と港を開きました。 1859年(安政6年)、長崎港、神奈川港、箱館(函館)港に「運上所」が設置され、輸出入貨物の監督や税金の徴収などの運上業務や外交事務の取り扱いを開始しました。1868年(明治元年)には神戸港開港と同時に、兵庫運上所が開所しました。この頃から、翻訳語流行によって運上所は「税関」とも呼ばれ始め、1872年(明治5年)11月28日に、運上所は「税関」と言う呼称に統一されました。

税関は、海外からの玄関口となる空港や港などに設置され、関税や消費税などの徴収、輸出入された貨物の通関手続き、密輸の取り締まりなどを行なっています。

税務調査

税務調査

一般企業の多くは、9月に中間決算を行ないます。上半期の実績を出すことで、経営状況をチェックし、下半期の計画や見通し、状況判断を行ないます。さらに半年後には、1年間の売上や経常利益などを集計し、税務申告を行ないます。その申告が正確かどうかを調査するのが税務調査です。税務調査が入ったからと言って、決してその企業が不正を行なっている訳ではありません。税務調査が入りやすいとされているのは、黒字の会社で、売上や利益が急激に伸びていたり、大きく変動していたりしている会社、または福利厚生費が多かったり、大規模な設備投資を行なった会社などがあります。この他に、新設されてそれなりに利益が出ている会社は、3年目に税務調査が入るケースが多くなっています。

税務調査では、調査官が調査を行なうことを事前に連絡してきますが、突然予告なしに会社に訪れる場合もあります。どちらも日時をずらすことは可能です。また、税務調査が行なわれると言っても、通常に税務申告をしていれば特に恐れる必要はありません。税務調査で、調査員が見るポイントはいくつかあります。一番目をつけるのは、売上計上時期です。売上の計上時期を間違っていないか、あるいは意図的に操作していないかをチェックします。また、交際費の金額にも目を配らせます。経営者あるいは代表者の個人的な経費が含まれていないか、含まれていた場合は、経費として計上できず申告を修正しなければなりません。また、在庫の計上漏れや売上の計上漏れもしっかりチェックされます。期末に大量の仕入れをして経費にすることで税金を減らしたり、売上があるのにもかかわらず計上せずに、年間売上を抑えようとしたりした場合は、調査官が納品書や領収書を細かくチェックし、場合によっては個人通帳まで調査されます。

こうした税務調査に対して、正しい処理をしている証拠を見せれば、問題はありません。できるだけ日頃からメモを取っておいたり、明細を保管しておくなど、証明になるものをこまめに用意しておくことが必要です。

税務調査によって、調査官が問題なしと判断すれば、是認通知書が送られてきます。また、申告に間違った部分があった場合でも、修正申告の意志を示せば、修正申告書の提出後に納税すれば問題はありません。

正しい申告と納税を心がけ、毅然とした態度を示せば、税務調査が入っても心配はありません。